2011年11月19日(土)〜22日(火)アフガニスタン・カブール訪問、コンサート
- 2011.12.05 10:10
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昨年の九段でのコンサートの御礼を、ぜひミサや日本の皆さんにしたいということで、ユネスコ パリ本部が支援するNGOアフガニスタン・デュマンの会長であるエサン・メランゲさんや、現地からの要請で伺った今回のアフガニスタン行き。
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アフガニスタン側の温かいおもてなしと、フランス考古学センターの皆様、フランス文化ホールのご協力のおかげで、身の安全も確保くださいました。
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街のあちこちに爆弾やロケット弾が落とされているのではないか、という、私の乏しい想像とは裏腹に、思ったほど危険ではなく、むしろ、普通なほどでした。
現地の女性が一人で歩く姿をたくさん見ました。
(歩けるのは夕方までだそうです)
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街は活気があるというか、大渋滞の道路なのですが、秩序はなく、舗装されていない道路を走るので、スリリングではあります。
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護衛付きでしたが車から降りて、ほんの少しだけ街を歩きました。警備のために車が入れず、やむを得ず歩くしかなかったのです。
この足でカブールの地を踏めたことに、ある種の感慨を受けました。
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街は、首都カブールということもあり、レストランやショッピングモールもあるそうです。
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ただ、街の風景はカラシニコフを持つ兵士だらけ、警備が厳重、あちこちの有刺鉄線、山には勝手に家を作って住んでいる極貧層の家並み、戦後直後の闇市より酷いバザー(戦後直後を実際に見て歩いているわけではないので、あくまで、テレビのニュース映像で見る限りとしての比較ですが・・・)、牛をそのまま吊るして肉をはぎ取っている店、素足で埃だらけで大人を手伝う子どもたちなど、格差を感じました。
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ロバが荷車を引いているのを何度か見ました。
カブールという首都で・・・!
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その割には、フランス文化センターのホールは、照明もミキサールームもあったりして・・・笑。
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2つのコンサートは大成功で、子どもたちの代表と一緒にPeace of mindも歌いました。
19歳の現地の若手バイオリニストに演奏をして戴きました。
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兵士が、警備を抜け出して大勢、聞きにきてくれました。
(大統領公邸の隣がフランス文化ホールで、この警備兵士がこぞっていなくなったので、何かあったら逆に大変だったと、笑い話になったほどでした。笑。)
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兵士たちが「争うのがバカバカしくなった。ミサの曲のおかげで、失った家族、友人にミサの音楽の中で再会出来た。
この地で、平和とは何かを考えていきます!」と、泣きながら握手を求められました。
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迷彩服を着て、カラシニコフを脇に下げて、子どもたちに混じってコンサートを聞きにきてくれたのです。
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こんな光景は、二度と無いでしょう。
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ステージの上から、その彼らの姿や、貧困と戦争に喘ぐ子どもたちの笑顔、それを支える先生たちの涙を見ながら、私自身の、今後の作曲の指針になりました。
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こんな混乱の中に生きる人たちに対して、自分の音楽で救えることもあるのだと。
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また、想像で作曲していた『シルクロードの風景』は、現地の人の魂と同じだったということも。
だから、「ミサはアフガニスタンに住んでいたのですか?(だから、こういう曲を書けるのか?という意味でしょう)」という、これまで同様の、いえ、それ以上の感想をくださった。
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子どもたちもです。
「僕たちの曲をありがとう」と。
わたしは作曲した本人なのに、とても驚きました。
現地に暮らす人たちが、私の曲を自分の国の、自分たちの曲だと感じてくださることに、深い感慨を覚えたのです。
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また、この子どもたちが、手に職をつけるようにと訓練を受けていて、ミサにプレゼントしたいということで、素晴らしい手作りのビーズのアクセサリーを戴きました。
アフガニスタンの文化でもあるでしょう、美しいデザインのこのアクセサリーを身につけて、コンサートにのぞみました。
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そして東日本大震災で被災した子どもたちへ、この子たちから[平和]についてのメッセージと美しい絵、そして鉛筆を1本戴きました。
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ようやく自分たちは待望の文房具がもらえたのに、その貴重な1本の鉛筆を被災した子どもたちに差し上げたいという、現地の子どもたちの「心」を預かってきました。
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「わたしたちはミサのコンサートで発生した寄付のおかげで一年、温かい思いをし、給食も食べられ、文房具まで与えてもらった。
でも、震災で被災した子どもたちは、いま、とても大変だとおもいます。
先生に聞いたのですが、特に、福島の子どもたちは原発もあり、外に出て自由に遊べないのではないか。
自由に平和を心に感じられないわたしたちなので、少しだけ同じように自由がないような気がしてとても心が痛みます。
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自由で平和な心が戻るように、メッセージと絵と、そして、おうちの中にいても絵や文章が書けるように鉛筆をプレゼントしたい」
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今回のアフガニスタン・カブール訪問は、この鉛筆とメッセージと絵を預かってくる目的も兼ねていました。
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福島県で原発で避難している子どもたちの代表となる機関へ、届けに行く準備をしているところです。
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また、来年、アフガニスタンの首都・カブールの音楽学校で学ぶ子どもたちと「ミサ・オーケストラ」を作って、全曲、わたしのオリジナル曲でのコンサートをやりたいと、校長先生とアフガニスタン政府から打診がありました。
この子たちの、生きる糧にしたいそうです。
モーツァルトやベートーベンではなく、アニメの曲でもなく、わたしの音楽で、やりたいのだそうです。
ご縁があれば実現させてあげたいとおもいます。
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城之内 ミサ
NGOアフガニスタン・デュマンHP(フランス語)
http://www.afghanistan-demain.org/
アフガニスタン カブールの街
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最初のコンサート会場となったフランス文化ホール
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警備の兵士と
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NGOアフガニスタン デュマンの施設にて。子どもたちの作品を見せて頂きました
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わたしへのプレゼントの手作りのアクセサリー。
2回目のコンサートで衣装につけさせていただきました
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施設訪問
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NGOアフガニスタン デュマンの会長のエサンさん、奥様のマリアさん、先生方と施設でランチ。
現地のお食事はとても美味しかったです
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施設で、わたしのために子どもたちが歓迎会を開いてくださいました!
アフガニスタンの伝統的な歌や音楽を堪能しました
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フランス文化センターホール。客席で始まるのを待っています!
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コンサートでは子どもたちと一緒に!
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コンサートに出て戴いた子どもたちと!アフガニスタンの民族衣装もとてもきれいです
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二回目のコンサート場所 セレナホテル。今までとは、ちょっと別世界・・・
私のコンサートの大きなポスターがありました
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現地のバイオリニストとリハーサル!とても良い音色でした!!
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セレナホテルは、会場を設置してくださり、心からの歓迎をしてくだいました。
本当に嬉しかったです
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衣装には、子どもたちが作ってくれたビーズのアクセサリー!
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東日本大震災被災地への絵とメッセージと鉛筆の授与式
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コンサートに関わってくださったホテルの皆様、スタッフの皆様、ありがとうございます!
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私の好きな写真
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